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Before Night Falls (夜になる前に)

Category : 映画 B
夜になるまえに [DVD]夜になるまえに [DVD]
(2010/04/16)
ハビエル・バルデムジョニー・デップ

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キューバの亡命作家レイナルド・アレナスの生涯を描いた秀作。
監督・脚本は「バスキア」のジュリアン・シュナーベル。
音楽は「ハイ・フィデリティ」のカーター・バーウェルが担当
主演はあのパピエル、そしてジョニデ。

なぜにカストロ政権は武器を持たない小説家や芸術家をこうも弾圧しようとするのか?
カストロに限らず、いつの世もより魂に訴えかける芸術に敏感に反応し嫌悪する人々がいる
統治したがる人にとっては銃を持つ兵士よりも怖い存在なのかもしれない。
独裁とはマインド・コントロールであり、それを解く鍵が文学とか音楽とかそーゆー
一見、政治とは無関係そうなことだったりするのかも
こーゆー映画を観るとやっぱりジョン・レノンの政治的背景による暗殺論もあながち
三面記事ネタではないかもと思えるし、ボブ・マーリーだって政治的理由で狙撃された事があったっけ・・・

話はそれたけど、私はレイナルドの本を読んだことがないので、その美を直に感じることはないけれど
この映画そのものもレイナルド・アナレスの辿った運命へのオマージュであるように思え
その一場面、一場面が絵画のように美しく感じた。
これは原作も絶対読んでみようと思った。
私には到底及ばない文学や音楽、苦悩と政治的背景、どれも知らなくてはいけない事のような気が
するし、第一カストロはいまだに健在でありアメリカとキューバの間では今も高い壁がある
激しい弾圧を受けても書き続けるレイナルドは現代のサド侯爵のようで
ホモかサドかの違いはあれど、書くと言うことが主張であり、使命である人々。
このような人々が世界の一端を変えるのは事実であり、どんな弾圧や暴力もその筆には及ばない
及んではいけない、及ばないからこの世も捨てたもんじゃないと思える。

レイナルドを演じたハビエル・バルデムがとても素晴らしかった。
その身のこなし、表情がホントにゲイっぽかった、2000年のオスカーは是非
あなたにあげたかったと思う(ラッセル嫌いだし)
ジョニーデップのお尻も美しく軍服を着るのはプラトーン以来?
ノーマルのジョニーは不気味なくらいキレイだった。
私はやっぱりジョニーはこーゆー畑で活躍して欲しいと思った。


前サイトからそのまま掲載(2001年記)

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テーマ : 映画★★★★★レビュー
ジャンル : 映画

Fear and Loathing in Las Vegas(ラスベガスをやっつけろ)

Category : 映画 F
ラスベガスをやっつけろ [DVD]ラスベガスをやっつけろ [DVD]
(2000/06/23)
ジョニー・デップ

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ハゲ・デブ・ブキミ男のハイウェイ爆走ラリラリトリオに最初はただただ呆然。
今までのナイス、いい男ぶりはどこへ行ったんだ、3人組。
ベニチオのデブぶりにはびっくり、あの腹のだらしない事と言ったら、笑うしかない。
ジョニー,なにもそこまでハンサムを台無しにしなくても・・・と思うオヤジぶり。
トビーに関しては、ジョニーやベニチオ以上のはりきりぶり、不気味と言う他ない。
やけに似合いすぎてるのが、逆に気の毒。

バロウズの「裸のランチ」をはデビッド・クローネンバーグが映像化したが
基本的にあの映画よりも断然、ラリる事に対してかっこ悪く、バカです。
どこか高尚さが感じる裸のランチに対して徹底的に下品なラスベガス。
この映画を観て、ドラックをやりたいと思う人は恐らくいないだろー、
これって麻薬中毒者の矯正施設とかで上映されると、非常に効果的かと思う。
大体、痩せ薬と騙されてヤク中にされる主婦もいると聞くけど、
この映画のベニチオ観るとクスリでは痩せると言う通説も怪しく感じる

この映画ってかなり不評な意見が多い
しかし、基本的に中毒者の視点から描いた映画だからシラフの私達には理解不能で
あるのは仕方がない。幻覚はラリった本人しか体験できない事だから
クリーンな私たちは、お試しとか、体験入学とか、そーゆー感じで楽しめば良い。
恐らく、方向性やメッセージ性、さらにはストーリーとかまったく度外視なはず
普通に映画を楽しみたい人には、多分に稀にみる駄作であると思う。
それは、私も認める。でもこんな映画もアリだと思います。


アシッド・サウンド、サイケデリック・ロックなどのLSDにまみれた音楽が大好きな私にとって
60年代アシッド文化そのものが興味をそそるものである。
本当にその時代を生きてない私にとってあの時代はかなり美化されている
だからして、間違いだろうとは思うけど、私は麻薬に対して寛容な部分がある。
もちろん青少年が渋谷で外国人から覚せい剤買っちゃって、ハイになってるのには
PTAとして断じて許しがたい事と声を上げるけど
ことミュージシャンや芸術家、思想化たちが麻薬で捕まっても全然、なんとも思わない
ある種、こーゆー人々には麻薬は合法だと思ってしまう。
勝手にやってろっ!って気持ちもあるけど、本音を言えば
サイケもパンクもロックもジャズも、はたまたビートニク文学や太宰治も
麻薬にまみれているが最高にクールでかっこよかったりする。
ジム・モリスンやジャニスが麻薬で死んだと聞いてもアル意味、名誉の戦死
みたな感じで受け入れちゃってる(これって道徳的に×ですね)

そんな私のような勘違い60年代信者に
この主人公二人のように60年代に置き去りにされたことにどこか気が付きながらも
麻薬の沼から抜け出せない事がどれだけ哀れか、また麻薬が生み出すモノ
が幻覚と破滅だと言うことをイヤでもみせつける。
現に、原作者であるHunter S.Thompsonは2005年に自殺してるらしい
麻薬地獄の先に、決して幸せな未来があるわけではないのは、原作者が
一番知ってるらしい。

テーマ : ジョニー・デップ
ジャンル : 映画

nicoです

nico

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